【太陽光設置 オススメの建物!】
2024.12.05
みなさんこんにちは。
テクノナガイソラーレ設計部の今野です。
設計部がお届けする太陽光の基礎知識シリーズ、第一弾は「設置にオススメの建物」です。
初回は「屋根-法人-」に着目し、法人案件でよく見かける屋根について語っていきたいと思います。
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---目次---
1.太陽光と言えば!不動のナンバーワン!
太陽光設置の優等生と言えば?
――ズバリ、ハゼ付き折板屋根です。
お客様に伺った際、最も安心かつ嬉しいのがこの屋根材となります。
何が良いかというと全てと答えてしまえるのですが、分かりやすい長所としては、・設計がしやすい、・施工もしやすい、・穴あけ不要で雨漏りの心配がない、という点が挙げられます。
ハゼ付き折板屋根の場合、太陽光パネルは屋根の勾配に倣う形で屋根と並行に設置をします。
(以前はハゼ付き折板屋根の上にも架台を組んで設置していましたが、現在は角度をつけない並行設置が一般的です。)
架台を組む場合、角度や方角、影の影響などを気にしながら設計していく必要があります。一方ハゼ付き折板屋根の設計では、離隔が取れればあとは素直にぺたぺたと敷き詰めていく作業です。最近ではハゼ付き折板屋根用にジャストフィットなサイズのパネルを発売しているメーカーもあるくらい、太陽光の世界ではメジャーな屋根材と言えるのです。
また、折板の山部分についている「ハゼ」を掴むことで金具を固定、パネルをおさえて設置が出来るため、屋根に穴を開ける必要がなく雨漏りの心配もありません。
最近ではSDGsや自然エネルギーの広まりもあり、新築で建てる際に一緒に載せたい、というご要望も多く頂いております。その際にはぜひ、まずは「ハゼ付き折板屋根」での設計をご検討下さい。
2.もう一つの折板屋根
1ではハゼ付き折板屋根の利点として、・設計がしやすい、・施工もしやすい、・穴あけ不要で雨漏りの心配がない、ことを挙げてきましたが、なんとその利点が消されてしまう折板屋根というものも存在するのです。
重ね式折板というもので、区別するために「ハゼなし折板屋根」と呼ばれています。遠目から見ると少々分かりにくいのですが、近くに寄ってみるとハゼのアリなしを確認することが出来ます。
ハゼを掴むことによって設置する「ハゼ付き折板屋根」とは異なり、「ハゼなし折板屋根」の場合は掴むものがないため、穴を開けて固定する方法が取られます。その分雨漏りリスクも発生しますし、穴を開けるための余計な施工時間が発生してしまいます。金具の金額も少しお高くなってしまうため、どうしても!という要望がない場合は、積極的にオススメはしていません。
3.こんな屋根も・・・
「陸屋根」という屋根はご存じでしょうか?こちらも法人案件では比較的ポピュラーな屋根であり、名称は分からずとも事務所や金融機関などの比較的小規模な建物など、見かけたことのある方も多いのではないでしょうか?学校やマンションの屋上を想像していただくと分かりやすいかと思います。勾配のほぼないフラットな屋根なので太陽光の設置にも向いており、お問い合わせも多くいただきます。
ただしこの屋根材で注意しなければならないのが、架台の費用と荷重についてです。
掴んで設置させることの出来ない陸屋根の場合、「(野立てのような)架台を組んで設置する」「陸屋根用の低重心架台で設置する」方法が検討されます。どちらも費用感としては先ほどのハゼ付き折板屋根よりもUPしますし、架台を組み立てる必要がある分、施工にも時間がかかります。
また、後付けの場合は「低重心架台」での設置をオススメすることが多いのですが、この場合は架台の重さにたよって固定させることになります(架台に加え重しとなる石がセットになっているものもあります)。当然ある程度の重さがなければ風圧等に耐えることが出来ないため、屋根へはそれなりに負担がかかってしまいます。
※接着剤等で物理的にくっつけてしまうやり方もありますが、この場合は防水の張替えや撤去が難しくなってしまうというデメリットが発生します。
加えて陸屋根の場合、積雪量や防水の固定方法によっては、残念ながら対応できない・・・という場合もありますので、まずはヒアリングにて確認をさせていただいております。
以上、本日は「屋根」について長々と語ってまいりました。
この業界に入るまでは、デザイン性の事しか気にしたことのなかった屋根ですが、最近は「あの屋根は載せやすそうだな~、そっちの屋根はもう設置されているな~」、なあんて気になってしまうようになりました。
(個人的には陸屋根のペタッと感が好きなので、今後は荷重の気にならない貼るタイプのパネルについても普及させていけたらな、と思っています。費用感についてはあと一歩、というところですが、、)
最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました。
それでは次回もお楽しみに~~~。