最近よく聞く太陽光発電のPPAモデル 自己所有との違いは?
2021.11.22
皆さんこんにちは!
新潟での自家消費型太陽光・脱炭素化のことならテクノナガイにお任せ!
テクノナガイの伊藤です!
皆さんの中には「PPAモデル」という太陽光発電の設置方法を聞いたことがある方もいるかと思います。
最近の自家消費型太陽光発電の広まりを受けて、PPAモデルという設置方法も広まりつつあります。
今回はそんな太陽光発電のPPAモデルについて詳しく分かりやすくお話します。
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PPAモデルとは[Power Purchase Agreement](電力販売契約)という意味となります。
このモデルは第三者である『PPA事業者』が法人のお客様が所有する建物屋根上に太陽光発電設備を設置し管理をします。
この時の設置費用やメンテナンス費用は『PPA事業者』が負担して設置を行います。そのため、お客様には設置費用はかかりません。
その代わり、お客様はその太陽光発電設備から作られた電気をPPA事業者から購入し使用するという契約です。
これにより再生可能エネルギーを使用でき、SDGsや脱炭素化に取り組むことができるモデルとなります。
屋根上に設置した太陽光発電設備に関してですが、これは『PPA事業者』との契約年数(およそ20年)が終わった後は無償で譲渡されます。
太陽光パネルの寿命は30年程度と言われており、設備を譲渡された後もそのまま使用することが可能。しっかり電気代削減に貢献してくれます。
また、PPAモデルは設置条件によって現在電力会社より購入している電気料金より料金単価を安く購入できる場合もあります。
PPAモデルの場合は『PPA事業者』が設置を希望するお客様の電気契約の内容や年間の電気料金などから設置容量や金額を算出するため、設置場所や電気の使用状況によって内容が変動します。
ここまでの話を聞くと「0円で太陽光発電を設置できるなんてすごい!」とお思いの方も多いかと思います。
では、PPAモデルを設置する『PPA事業者』にはどのようなメリットがあるのでしょうか?
これはズバリ『投資目的』となります。
今までの太陽光発電は、発電した電気を固定買取制度(FIT制度)を利用することで電力会社に売る『売電』が主流でした。
この固定買取制度の条件は年々厳しくなっています。設置条件が難しくなったり、買取価格も下がる中で投資目的での太陽光発電設備を設置しての『売電』はなかなか難しい世の中になりました。
そこで投資目的に『PPA事業者』は「太陽光発電設備を設置し、電力会社に売るのではなく法人様に販売。法人様が電力会社から買う価格と同等程度か安い金額で提供する」という形になりました。
これにより、PPA事業者は固定買取制度より高い金額で発電した電気を売ることができ、法人のお客様は再生可能エネルギーを設備費用をかけずに導入することが出来るというメリット生まれています。
このように『PPA事業者』と『使用するお客様』どちらにもメリットがある形でPPAモデルというものが成り立っています。
なんとなくPPAモデル(第三者所有)がどのようなものか分かったところで、自己所有とはどのような違いがあるのでしょうか?
ここでは簡単な図で説明してみます。
【PPAモデル(第三者所有)の場合】
PPAモデルの場合はこの図のように『PPA事業者』が法人様の建物屋根上に太陽光発電設備を設置し、設備費や設置工事費を負担します。メンテナンスや故障した場合の修理に関しても、持ち主であるPPA事業者が負担します。
法人様は電力会社より購入している電気の一部を、PPA事業者から購入する形になります。PPA事業者への電気料金は現在の電力会社の料金と同等か少し安い程度を支払う形となります。
PPAモデルの場合は、設備費用なしで再生可能エネルギーを使用することができ、SDGsや脱炭素化に取り組むことが出来ます。
【自己所有の場合】
自社所有の場合はこの図のように、設置する法人様が太陽光発電設備の設備費や設置工事費・メンテナンス費をお支払い頂く形となり、太陽光発電設備を設置します。
設備費などは必要になりますが、太陽光発電した電気はそのまま自社で使うことが出来ます。PPAモデルと違ってそのまま使えるので、その分今まで電力会社に支払っていた電気使用料を削減できます。
初期投資はかかりますが、その分大きく電気料金を削減することができるのが自己所有のメリットと言えます。また、使い切れなかった電気は売電(余剰売電)して収入を増やすことも出来ます。
売電に関してですが、PPAモデルの場合には売電はすべて『PPA事業者』に利益となります。先に申し上げた通り『PPA事業者』はお客様に必要な分だけ発電し売電する形で設備費など元手の回収を行います。そのため、お客様の電気使用量などに照らし合わせ、太陽光パネルは適切な量を設置するのが基本です。
しかし自己所有の場合は、条件次第では電力会社への売電を見越して自社で消費できる分以上に太陽光パネルを設置する という形も可能です。
また、優遇税制や補助金を活用することで実質安価に設置したり、節税に繋げることもできます。
優遇税制では令和5年3月末まで「中小企業経営強化税制」を使用することができ、これにより取得価額の即時償却や取得価額の10%(もしくは7%)相当額の税額控除を選ぶことが出来ます。
ここまで説明したように、PPAモデル(第三者所有)と自社所有ではそれぞれのメリットがあります。PPAモデルと自社所有ではどちらを選べば良いのでしょうか?
太陽光発電設備の導入検討される法人様によって、導入目的は様々かと思います。
弊社テクノナガイとしては、導入目的をベースに下記のように考えて頂くことをオススメしています。
<太陽光発電のメリット>
◎再生可能エネルギーを導入し、SDGsや脱炭素化に取り組み環境貢献をしたい方
◎屋根上に太陽光パネルを設置することにより、工場立地法の対策をしたい方
◎太陽光パネルによる屋根の保護や遮熱効果など副次的な効果を期待したい方
上記の太陽光発電設置のメリットに加えて、何をしたいかによってどちらかを選ぶのがオススメです!
◎費用をかけずに太陽光発電設備を導入したい方
➡PPAモデル(他社所有モデル)での太陽光発電設置がオススメ!
◎電気代をなるべく多く削減したい方
◎余剰売電で収入を得ることも視野に入れたい方
◎長期的に見て、より大きなコストメリットを出したい方
◎優遇税制を活用し税額控除を受けたい方
➡自社所有での太陽光発電設置がオススメ!
自社所有での法人向け太陽光発電はこちらのページで詳しく解説しています!
今回のお話をまとめると、PPAモデルとは
・第三者所有モデルのこと
・PPA事業者が太陽光発電設備の設備工事費などを負担、お客様の設備工事費負担はなし
・代わりにその太陽光発電で発電した電気をお客様が購入し、使用する形
となります。
PPA事業者が設備工事費やメンテナンス費を負担してまで設置する理由は
・投資目的
となっており、
・PPA事業者は、電力会社に売電するより高い値段で電気を売れる
・法人様は、設備費用0円で再生可能エネルギーを導入できる
という形で、お互いにメリットのある形でPPAモデルは成り立っています。
PPAモデル(第三者所有)と自己所有の違いは
PPAモデル(第三者所有)の場合は
・設備費用なしで再生可能エネルギーを使用できる
・法人様は電力会社より購入している電気の一部を、PPA事業者から購入する形になる
・PPA事業者への電気料金は現在の電力会社の料金と同等か少し安い程度になる
自己所有の場合は
・設置する法人様が設備工事費やメンテナンス費を負担して設置する
・発電した電気はそのまま自社で使用し、その分の電気使用量を削減できる
・補助金や優遇税制を活用することで実質安価に設置したり、節税に繋げることができる
という違いがあります。
PPAモデル(第三者所有)と自己所有、どちらを選べばいいかに関してですが
太陽光発電設備の導入検討される目的によって下記のように考えるのをオススメしています。
◎費用をかけずに太陽光発電設備を導入したい方
➡PPAモデル(他社所有モデル)での太陽光発電設置がオススメ!
◎電気代をなるべく多く削減したい方
◎太陽光発電と合わせて蓄電池を導入したい方
◎長期的に見て、より大きなコストメリットを出したい方
◎優遇税制を活用し税額控除を受けたい方
➡自社所有での太陽光発電設置がオススメ!
自社所有での法人向け太陽光発電はこちらのページで詳しく解説しています!
今回はパッと見てもなかなか分かりにくいPPAモデルと自己所有の違いについて、分かりやすく解説致しました。
「無料で太陽光発電設備を設置できる!」と注目されることが多いPPAモデルですが、しっかり比較してみると自己所有のほうが大きく電気代削減ができるなど、長い目で見るとより大きなメリットが出ることもお分かり頂けたと思います。
ありがたいことに弊社もここ1年はPPAモデル・自己所有共に多くの自家消費型太陽光発電のお問い合わせを頂いております。
弊社も日々いろいろなパターンの自家消費型の案件をこなし、どんどん経験値を積み重ねております!
「太陽光発電設備を検討してるけど、どっちの設置方法がいいんだろう?」
とお考えの方がいらっしゃいましたら、弊社までお気軽にお問い合わせください!
弊社の専門スタッフが、お客様の導入目的や電気の使用状況・設置条件から最適なご提案をさせて頂きます!
新潟で自家消費型太陽光・脱炭素化のことならテクノナガイ!
本日もお読みいただきありがとうございました!